社長だからこそ「学び」

代表取締役 藤岡 秀和

Vol57_photo1久しぶりの研修
先日久しぶりに長時間の勉強会に参加してきました。青年会議所の時は様々な場面でセミナーや研修を受ける機会がありましたが、卒業して約10年、1、2時間の講演を聞くことはあっても、1日座って勉強をするということは無く、新鮮な気持ちで受講することができました。
今回の研修は経営の神様と称された「ピーター・ドラッカー」。研修は丸4日間、タイトルは「実ドラ=実践するドラッカー」(思考編、チーム編、利益編、事業編)で、それぞれのテーマごとに学ぶというスタイルのものです。今更ドラッカー?と首をかしげる方もいらっしゃると思いますが、この研修はタイトルにもあるように、即実践できることを目的にしているため、とても身になる内容でした。

大きな気づき
研修初日の「思考編」の冒頭に、「マネジメントの体系を理解しているならば、マネジメントのスキルに優れていなくとも、マネジメントとして(しかも一流のマネジメントとして)、成果をあげることができる。逆に、マネジメントの体系を理解していなければ、いかなるマネジメントのスキルに優れていようと、とうていマネジメントたりうることはできない。せいぜいのところスペシャリスト止まりである」という学びがあります。この言葉がまさしく今の自分はスペシャリスト止まりであることを認識できた瞬間でした。要するに経験値だけでは一流のマネージャー=社長にはなれないと言うことです。

お客様の真の目的
マネジメントの体系には全て「何故」を解決する経緯と答えがあり、経緯及びその順序(体系)を理解しないままでもビジネスでは答えが出てしまうために、多くの経営者はその体系を学ぼうとしていないのが現実です。今回の4日分の学びは到底当ニュースでお伝えしきれませんが、最も印象に残った話をひとつご紹介します。それは、「お客様の真の目的を考える=叶える」ことです。
例え話として、ホームセンターにドリルを買いに来たお客様はドリルが欲しくて買いに来たのではなく、穴が欲しい為にドリルを買いに来ているということを理解しなければならいのです。多くのホームセンターは、もしお客様が5mmのドリルを買いに来て売り切れていたら、いつ入荷するかを伝えるだけです。きっとマニュアルには「申し訳ございません。只今在庫を切らせておりまして○○日には入荷いたします・・・と丁寧に応対すること」と書かれているに違いありません。しかしお客様の真の目的はドリルではなく5mm穴が欲しい訳ですから、穴をあける為の他の提案や案内をすることが「顧客満足の創造」になるということです。言われてみれば当たり前のことですが、私が自社で出来ていたかと聞かれれば決してそうではありません。
有名な「十勝バス」の経営改革はまさしく社長がこの研修を受けて実践された結果だそうです。次回、近隣で開催された時にはぜひスタッフを参加させたいと思っております。