顧客管理

外注先とのやり取りの中で

当社が頻繁に依頼する外注先があります。その会社は本社が大阪で自社ビル(工場)を保有し、業界では老舗、なおかつ品質や受注システムも充実しており、また従業員の対応も良く、パートナー企業としてとてもありがたい存在です。ところがそれだけの会社にも拘らず、毎回見積書の宛名(当社担当者名)を間違ったり、同じ製品の発注なのに担当者によって価格が異なっているなど、受注管理ができていないため、折角良い製品を提供していても、クレームになってしまっているのを目の当たりにしました。

当社が顧客管理に着手したのは

当社が顧客管理に目を向け、システムを導入したのが2010年の6月、形式はSaaS型アプリケーションサービスです。当社の受注案件は月に100~150件(年間約1,500案件)。創業から数えると20,000件を超える案件が存在します。決まった形の商品ではないため、過去の情報「サイズ、数量、材質、色数、納期、加工種類、外注先、仕入金額、販売価格」などが重要であるにも拘らず、従来はその情報を得るために記憶に頼って年度から会計ソフトのデータを見つけ、そこから日付に紐づいた過去の仕入れ伝票を書庫から探し、そこではじめて過去の制作情報を得ていました。数年ぶりの注文であったりすると、情報収集だけで何時間もかかることがあり、さらに制作データを探すのにも一苦労でした。

顧客管理は提案のため

現在、システムを完全に使いこなしているとは言えませんが、導入して3年、ようやく活用アイテムとして社員全員に浸透し、その情報から分析や戦略も立てられるようになっています。情報が蓄積されているサーバーはメーカー管理の為、故障してデータが消滅する心配はなく、またソフトのアップグレードや買い替えは不要で、ネット環境があればどこからでもアクセスできる為、外出先や出張先からでも閲覧、入力などの必要な作業ができます(スマホから操作可)。ホームページ制作にも当てはまることですが、作ることがゴールではなく、制作してからどのように活用するのかが大切であるように、顧客管理も情報蓄積が大事なことではなく、情報精査と分析を行い、お客様にいかにメリット(正確、品質、納期、金額等)をもたらせるような提案ができるかどうかが大切です。まだまだ不十分ではありますが、できる限りお客様がスムーズにご注文していただけるよう努力いたしますので、今後とも宜しくお願いします。

代表取締役 藤岡秀和