高輝度蓄光製品で職場の安全性を確保
とある企業様より、自社ビルの階段ステップへの高輝度蓄光製品の導入を発注いただきました。高輝度蓄光製品とは、日中に光を蓄えて暗闇で光る看板・プレートのことです。電力や電源が不要で設置が容易であるため、災害時の誘導看板をはじめ、工場や倉庫の出入口、階段など、屋内の安全対策にも利用されています。階段に設置すれば、夜間や停電時でも段差が見えやすくなり、転倒のリスクが減少し、非常灯の代わりにもなります。この度の導入の最も大きな目的についても、高輝度蓄光製品による安全確保によって、10階建ての自社ビルの利用者である大勢の社員やテナント職員の方々が安心して過ごせるようになること、と伺いました。
高輝度蓄光製品の進化と応用分野の拡大
高輝度蓄光製品メーカー各社では、発光効率を向上させるための新素材や技術開発が進められています。なかでもコンパスが取り扱う製品はJISの耐久性基準※1に適合しており、業界でもトップクラスの高輝度性能で、長時間に渡って明るい光を放つことが可能です※2。現在は黄緑色や青色の光を発するものが主流ですが、今後は様々な色の蓄光板の開発も期待されています。用途については、屋内外の避難誘導や安全確保のための標識・看板としての利用が主ですが、ほかにも様々な使い道があります。たとえば「アウトドア用品」「建築・インテリアデザイン」「ファッション・アクセサリー」等に蓄光板を利用することで、夜間の視認性を高めて利便性を向上させることができます。この製品が期待される理由としては、電力を必要としないため、エネルギー消費の削減に寄与し、持続可能なエネルギー利用への貢献も可能だということが挙げられます。
導入費用以上の価値を創出
高輝度蓄光製品は前に述べたように高性能であるがゆえに、導入にかかるコストは高額に上ることが多くなります。しかしながら電気代の削減のほか電球交換や電気配線のメンテナンスも不要であること、何よりも人々の安全安心に繋がることを考えれば、導入費用以上の価値を創出できる、といえるのではないでしょうか。今回紹介した企業様の事例も、ビルの利用者の方々に対する思いが形となったケースです。当社も、このように社員の職場環境に配慮できる企業を目指していきたいと思います。
※1 JIS Z 9098(災害種別避難誘導標識システム)Ⅱ類
※2 蓄光材料のりん光輝度が励起停止後、12時間後のりん光輝度が15mcd/㎡以上の明るさ(Ⅱ類=10mcd/㎡以上)