精神面に頼った・・・
中小企業の多くは当該年度の終わりに翌年度に向けた事業計画を作成し、社内(社員)に発表します。しかし、その大半は 経営者の個人的な希望が記されており、現状の会社の体力、能力、体質が反映されていないため、会社がこうなって欲しいという自己満足的な経営者の思いと、 根拠無き売上目標になってしまっています。私自身も過去を振り返るとまさしく似た状況であり、精神面に依存した計画になっていたことに気が付きました。
花が咲くまでの成長過程・・・
事業計画はどれだけ現実味のある計画になっているかが大事で、単に売上目標120%と記載しても20%UPの根拠が努力、根性、気合いといった精神論や前年より20%位向上させたいといった「何となく論」が主たる内容では事業計画ではありません。では、何が大事か…。それは、成功に向けた種(営業、仕入、 教育等々)をどれだけ多くまいているか、またその種をどのように育てているか(時間、費用、人事等々)であり、事業計画はまさしくその成長の過程が記され たものであると思います。
商い=飽きない・・・
ところが多くの企業はこれらのプロセスを大枠で考えており、売上が減少してはじめて、売上増大を急務とするため、種がまかれていない現状、すぐに売上が上がるはずがありません。またその時点で種をまいても、芽が出るかどうかも不確かで、もし芽が出たとしても花が咲くまでに時間がかかります。そうするとどうしても「皆で頑張ろう」と言った精神論に目が向いてしまい悪循環をおこします。 昔から商売はコツコツ飽きずに日々の業務をしっかりと積み重ねてこそ成功すると言われています。しかし、日常業務の慢性化によるサービスの低下や業績不振 による焦りで、一発逆転を狙ったりと、目の前にある大事なことを見失いがちになります。そうなると大事な信用までも失ってしまい、いくら種をまいても花は 咲きません。まずはこれらのプロセスをしっかりと理解し、成功に向けた種まきをはじめると同時に、現在の仕事を今以上にきちんと取り組み、お客様への満足度を上げることが大事だと思います。当社もこの気持をあらためて強く認識し、取り組んでいきたいと思います。
代表取締役 藤岡秀和