社長しだいで会社は変わる

■ 好調な業種は?・・・
先日ある経営者との雑談の中で、「ここ最近好調な業種はどんな業種ですか?」という質問を受けました。ニュース等で報 道されるような一般的な答えは誰もが知っているため、現実の世界として当社のお取引先や私の人間関係を含め、約500社を思い浮かべてみました。しかし、 これと言ってはっきりとした答えは思い浮かびませんでした。むしろその時、頭によぎったのは「中小企業の場合どんな業種が…?」ではなく、「どんな社長 (経営者)の会社が…?」の方が適切な答えなのではないかと思い、その旨を質問相手に伝えました。

■ 業種ではなく社長(経営者)・・・
質問相手からは「やはりそうですか!私も全く同感です」と、間髪いれずに答えが返ってきました。私と今回話をした相手とは地域も業種も異なりますが、共に 中小企業経営者とのネットワークを数多く有しており、その中で自分自身が体感した現実が話の元となっているため、ほとんどと言って良いほど、この後の具体 的な話(成長している会社・衰退している会社)のキーワードの多くが一致しており、これらの内容は中小企業の成功の鍵を握っていることを実感しました。

■ 成長企業の社長(経営者)は・・
では、どのような会社が成長、あるいは衰退しているのか?具体的には社長個人の評価ではなく、社長がそれまでに作り上げてきた会社の強みや経営力が問われ ており、その最高決定権者=社長という意味で社長を主語として表現していますが、実際は会社としての力の有無がポイントであります。今回お互いの体験の中 で様々な切り口の内容が挙がりましたが、その中でも共通して重要であると思われるいくつかの項目を紹介します。
①決裁権の有無…何事も社長のひとり決済ではなく、組織に応じた決裁権が与えられているか?
②競合他社の調査…競合他社との価格、品質、サービス等を徹底的に比較し、劣っている箇所の改善に努めているか?
③社員教育の有無…社員に対するスキルと心の教育(特に心=やる気)を怠っていないか?
④目標の与え方…優先順位が高い目の前の問題を解決しないまま、机上の空論的に高い目標を示し過ぎていないか?
⑤組織の作り方…形式や理屈にこだわって、消極的な人事考課になっていないか?
その他にも数多くのポイントがありましたが、その中には私自身も一人の経営者として耳の痛い内容があり、早速自分自身の改善に取り組み、成長するための更なる一歩を踏み出しました。