最近かかってくる営業電話
最近、当社に営業電話が頻繁にかかってきます。その多くが電話回線や業務関連の営業ですが、中には当社のお客様に、新たなサービスやシステムの販売をしませんか?というような提携の提案もあります。その中から興味深いものを幾つか選択して、直接担当営業の方々と話しをしてみました。それらの会社の多くはベンチャー企業で、株主構成を見ると、名だたる日本の上場企業が出資をしており、本社は東京の一等地、営業担当もそれなりに雄弁で、サービス(システム)内容も充実しています。
提案内容に致命的な欠点
それらの企業は当社に何を求めているかというと、そのサービスを当社のお客様に販売して欲しいという趣旨で、当社のお客様にとってメリットがあれば検討しようと思い、その内容の詳細を聞いてみました。すると、地方都市の中小企業に導入してもらうには、企画の内容自体に大きく欠落しているポイントがあることに気づきました。また、面白いことに、提案に来るどこのベンチャー企業のしくみにも共通する致命的に売れない理由が存在していたのでした。
中小企業に売りたいならば 中小企業を知る
その欠点は「費用対効果の低さ」です。具体的な例を出すと、従来カードに押していたお店のポイントを携帯電話で行うデジタルポイントシステムがあり、顧客管理等の便利な機能も備わっています。しかし、問題は導入費用です。印刷のカードでは年間数万円程度なのが、このシステムでは初期導入時に数十万円、さらに月額5万円~と年間で100万円近い費用がかかるのです。確かに付帯されいる機能からすれば、見方によってはその価値があるのかもしれませんが、地方都市の中小企業の現状(広告予算が少ない、なかなか日常業務以外に手がまわらない等)を知っていれば、この商品が最初から受け入れられないサービスであることは一目瞭然です。実際に当社に提案に来た何社かのサービスは、私の知る限りでは導入した会社を全く見かけません。不思議なのは名だたる一流企業が出資して、有能な方々が時間とお金をかけて作ったサービスにしてはお粗末すぎることです。日本企業の大多数が中小企業です。中小企業のことは中小企業が一番良く理解しているはずです。資本力では大手にかないませんが、情報力と情熱は決して負けません。共に頑張って、役に立つ商品を提供しましょう。
代表取締役 藤岡秀和