20歳のころ、家にも帰らず友だちのところを転々としていました。そんな中、たまたま家に帰って寝ていたところ、父親に突然起こされ寝間着姿のまま会社に連れて来られました。「今日からここで働け!」といきなり言われ、全く訳が分からなかったのですが、父親からそれなりに稼げるとそそのかされ、その家業の仕事をすることになりました。今思い返せば、プラプラしていた自分をどこかで心配していたのだと思います。
ただ、当時の私は体重が56kgと痩せていたため、現場に出て10kgのものも持ち運べないような体格でしたが、仕事のために体を鍛え5年後ぐらいには社内で誰よりも腕相撲が強くなっていました。
■後を絶えない退職者問題
当時はバブル景気もあり、仕事はひっきりなしにありましたがスタッフの
平均年齢は58歳と高く、このままでは仕事を回していくことは無理だと感じ、スタッフの若返りが急務であると思い、経験がなくても20代のスタッフをたくさん入れました。
ただ、退職者が後を絶えず、父親には「お前の現場の若い者は入れてもすぐに辞める」とさんざん言われました。離職の理由は明白で、当時の日給の相場に比べ私たちの会社の賃金がとても低かったからでした。父親に理由を話し納得してもらい、賃金を上げた後から退職するスタッフも少なくなりました。当時から働いているスタッフが今でも6人いますが、本当に感謝しています。
■ターニングポイント
私が32歳のころ、父親が事故で1ヶ月ぐらい仕事ができない状況になりました。現場ばかり出ていた私は、支払いなど経営に関することの経験が全く無かったため、あたふたするばかりでした。同じことが今後あるかもしれないと、それ以降は現場に出ることをやめ必死に経営の勉強をしました。
今後、建設業界は2020年のオリンピック以降、仕事が減り衰退していくであろうと考えています。それでも私たちのような仕事のノウハウが役に立ち、生活インフラが整っていない国はたくさんあるので、今後は海外での仕事も視野に入れています。
また、同業者様との提携なども図り、時代の流れに負けない強い企業にしていきたいと考えています。
【企業情報】
朝日土木株式会社
本社
〒194-0015 東京都町田市金森東4丁目19番7号
TEL.042-796-6642
横浜支店
〒226-0026 神奈川県横浜市緑区長津田町5764番地1
TEL.045-744-6955
http://www.asahi-doboku.net/