活用の広がりと身近な変化
最近、企業や個人でAIが盛んに使用されています。
また、企業向けのセミナー等でも「AIの使い方」や「AIを活用した企業戦略」など、様々なテーマが取り上げられ、各所で話題となっています。当社はグラフィックデザインを提供しておりますが、お客様ご自身がAIを使ってデザインを作成し、「こんな雰囲気にして欲しい」とご依頼されるケースも増えてきました。また、WEBサイトまでもAIで制作できる時代となり、AIは急速に私たちの身近な存在になっています。
著作権の注意点
しかし、AIには大きな問題も浮上してきています。
当社が所属している団体のある方からの近況報告で、知人の会社がAIで加工した写真が著作権に抵触し、損害賠償を受けたという話を聞きました。実際に起こりやすいのは「AI生成画像」そのものではなく、「AIが取り込んだ既存画像」に原因があるケースではないかと推測されます。一番起こりやすいのは、「この画像を使ってチラシを作って」とAIに依頼した際、その「この画像」自体に著作権がある場合です。ネット上にある写真のほとんどには著作権があります。個人ブログの写真、SNSの投稿写真、ニュースサイトの写真、ECサイトの商品写真、旅行サイトの写真などがその代表例です。これらの写真やイラストを使用してAIに加工させた場合、著作権侵害として損害賠償の対象となる可能性があります。
一方で、著作権侵害にならないケースもあります。
例えば、著作権者から許可を得ている場合や、ライセンスが付与されているフリー素材サイトの利用規約の範囲内で使用する場合などです。もちろん、自身で撮影した写真を加工する場合は、写っている方の許可があれば基本的に問題ありません。
便利だからこそ正しい活用を

AIはとても便利なツールであることは間違いありません。
しかし、最近のニュースでも話題になりましたが、犯罪関連の手引き作成に利用されたり、高校や大学のレポート、卒業論文の作成にまで使用されたりしています。すでにいくつかの大学ではAI検出ソフトを導入し、その文章が本人によって書かれたものなのか、AIによって作成されたものなのかを判断する材料の一つとして活用しています。また、文章の精査や校正においては大変優秀ですが、意図だけを伝えて文章作成をすべてAIに任せてしまうようなケースでは、自ら文章を書く能力が身につかなくなるという懸念もあります。そのため、最近では企業においても文章作成の丸投げを禁止する動きが増えてきています。私は今後、AIを利用した著作権侵害の問題が数年後には数多く発生するのではないかと考えています。また、現在は振り込め詐欺や匿名・流動型犯罪グループ、警察官を名乗る詐欺などが横行していますが、今後はAIを悪用した著作権侵害詐欺のような新たな手口も頻発するのではないかと思います。
いずれにせよ、AIは上手く活用すれば業務効率を大きく向上させるツールですので、皆様もぜひ正しい知識を持って有効に活用していただければと思います。
代表取締役 藤岡 秀和


