よく聞くことわざに
「実るほど頭を垂れる稲穂かな」(みのるほどこうべをたれるいなほかな)があります。意味は稲穂は実れば実るほど穂先を垂れ頭をさげることから、君子は学識や徳行が深まるほど謙虚になるものだということで、一般的には地位が上がっても謙虚に生きなさいという戒(いまし)めとして使われています。(web/くろご式慣用句辞典参照)
緊張
先日、日頃より公私にわたり可愛がって頂いておりますお取引先企業のゴルフコンペに参加させて頂きました。私の組は3名が顔なじみのメンバーで最後の一人は何とグループ合計売上数千億円企業の代表取締役会長・・・。ゴルフ場到着前までの私の勝手なイメージでは、テレビドラマで表現されるような、堅苦しい雰囲気で気むずかしいのではないか・・・、また私たちのような見知らぬ若輩者との組で大丈夫か・・・等々、様々な不安をいだいておりました。しかしお会いした瞬間、その不安を一瞬でかき消すかのようなオーラに驚きを隠せませんでした。
稲穂を目の当たりに
到着してすぐにご紹介頂き、最初に驚いたのは自ら全員にご挨拶に伺う姿でした。プレー開始後も終始、同伴プレーヤーへの気遣いや心くばり、常に相手が喜ぶ話題を共有し、初めてお会いしたにもかかわらず、逆にすっかり楽しませて頂いてしまいました。その後表彰式が終了し、その日の驚きの宴はここからがスタート。有志5名で1軒目の小料理屋さんを皮切りに、深夜2時の4軒目のカラオケスナックまで、いつでも会長は「お先に・・・」と言えたにもかかわらず、今日お会いしたばかりの私たちを楽しませようと、最後の最後まで幹事役に徹してくれていました。どんな話しにも耳を傾け、その話題が好みか好みで無いかは関係なく楽しそうに話をし、初対面の若輩の私たちにも対等に接して頂き、最後は皆さんのコップの表面に付着している水滴をおしぼりでぬぐい取っている姿をみかけました。まさに「実るほど頭を垂れる稲穂かな」を目の当たりにました。口で言うのは簡単ですが、なかなか実践できるものではありません。いつしか私も実った時は同様の稲穂になりたいと心に誓った一日でした。