登録と取扱範囲

当社は約20年前、役員の一人が「旅行業務取扱管理者」の資格を取得したことを契機に旅行業の登録を行いました。この資格には「総合旅行業務取扱管理者」と「国内旅行業務取扱管理者」の2種類があり、前者は国内・海外両方の旅行業務を取り扱えるのに対し、後者は国内旅行業務に限られます。また、旅行業の登録には取り扱う業務の範囲に応じて、第1種・第2種・第3種・地域限定旅行業の4つの区分があります。当社は「第3種旅行業」の登録を受けており、営業所が所在する市区町村およびその隣接市区町村を対象とした、募集型企画旅行・受注型企画旅行・手配旅行・他社の募集型企画旅行の代理販売等を取り扱っています。
「喜ばれる旅」の提供を目指して
当社では、自社の顧客および代表者が所属する団体の旅行を主に取り扱っており、利益を追求するのではなくお客様にどれだけご満足いただけるかを第一に考えた手配を行ってまいりました。その中でも特に難しいのが「食事場所の手配」です。一般的な団体旅行では、観光バスの駐車スペースがあり、大人数でも対応可能な団体向けの飲食施設が各地に整備されていますが、当社ではそうした施設を利用せず、地域ごとの有名店や評判の高い飲食店で本当に美味しい食事を楽しんでいただけるよう心がけています。具体的には、インターネットでの口コミ調査や、現地に知人・友人がいれば直接ヒアリングを行い、その情報を基に予約を進めています。当社が取り扱う団体旅行は過去25名以下でしたが、それでも一つのお店を予約するために、10軒以上の店舗に電話やメールで問い合わせを行うことも珍しくありません。
業界の現状と当社の方針
近年、旅行業界は新型コロナウイルスの影響により観光需要が大きく減少し、多くの旅行会社が店舗運営の継続を断念する事態となっています。加えて、対面販売からインターネット予約サイトへの販売形態の変化や、駅前・商業施設内といった立地の高コストが経営を圧迫し、撤退や縮小を余儀なくされる会社も増加しています。しかし、団体旅行においては航空機・新幹線の手配や貸切バス、食事・観光施設の予約など、個人では難しい手配が多いため、当社でもコロナ禍では需要が一時的に消失したものの、2025年に入ってからは企業・団体からの依頼が再び増加しています。当社はもともと、デザイン関連の印刷物やWEBサイトの制作を本業としているため、旅行業による大きな利益を求めずとも事業を継続可能です。むしろ顧客サービスの一環として旅行を位置付け、お客様の満足を最優先にご提供するスタイルを維持しております。今後は、これまであまり積極的にご案内してこなかった旅行業務についても、皆様のお役に立てるよう、積極的に情報発信を行ってまいります。
代表取締役 藤岡 秀和