成長と衰退

●書籍やテレビの特集で
 最近、成長している企業と衰退している企業の特徴を取り上げた書籍やテレビをよく見かけます。書かれていることや放送されている内容をみると一度はどこかで耳にしたキーワード(内容)が多く、これと言って目新しいはものはありません。しかしその内容を改めて見つめなおしてみると、言葉としては一般的ですがどのキーワードも極めて重要であり、頭では理解をしていてもなかなか実践できないからこそ、こうして繰り返し書物やテレビに取り上げられているのではないかと思います。

●現状維持が成長を足止め
 当社は創業21年目を迎え、現在約1500社の企業様とお取引をさせていただいています。当社はお客様の売上向上をお手伝いしていますので、仕事柄お客様の強みや弱みの情報を共有させてもらっています。その日々の業務で積み上げた情報を元に経験値として弱点克服のノウハウを提供させていただいていますが、書物やテレビの中で出てきます成長と衰退のキーワードは、私が日々お客様と接している中で感じていることと同様で、伸びている企業はまさしく成長キーワードを実践されており、伸び悩んでいる企業は衰退キーワードを続けてしまっています。それではなぜ伸び悩んでいる企業は成長への答えが分かっているのに行動(実践)できないのでしょうか?これには様々な答えがあり正解はありませんが、伸び悩んでいる企業は成長はしたいと思ってはいるものの、何とか今のやり方や仕組みでも維持できているので、新たなことへチャレンジする気持ちや、変化に対応するための諸業務に背を向けてしまっていることが一番大きな理由ではないかと私は感じます。

●会社ではなく社長が原因
 それでは何が成長と衰退キーワードなのか?当社が日々のお取引の中で感じる主な成長ポイントは「できない理由を周りや環境のせいにしない」、「トライアル&エラーを実践できる」、「判断が早い」、「様々な変化に立ち向かう/むしろ変化を好む」、「問題の元凶は経営者であることを認識」、「忙しいから・・・というキーワードを言わない」と言ったように難しいポイントはひとつもありません。しかし衰退している企業は上記の反対のことを実践しており、私が知る限り衰退ポイントを持っている企業の多くが伸び悩んでいます。先ほど述べた成長ポイントは誰もが耳にしたことがある簡単なキーワードです。しかしそれらを実践できる会社は少なく、さらに継続する仕組みを構築できる会社はごくわずかです。社長であれば誰もが望む「成長し続けられる会社」。しかし、良くも悪くもポイントの持ち主は実は会社ではなく社長自身であり、社長の思考と行動が変わらなければ成長は望めません。私自身も改めて自らの言動と行動を見つめなおし、成長(成功)への意識改革をしたいと思います。