いっぱいいっぱい

代表取締役 藤岡 秀和

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良く耳にする
仕事上でもプライベートでも「いっぱいいっぱい」という言葉をよく耳にします。この言葉は少しの余裕もないさまを表す言葉で、自分自身がもうこれ以上できないということを周囲に伝える為に使われていることが多く、言わば限界値を示す言葉で本来ならばそう簡単に口にしてはならない言葉であると私は感じております。 しかし、この言葉を口癖のように多用する人が多く、そういう人に限って、その言葉をいうことで自分自身が「忙しい・・・」「大変だ・・・」ということをアピールしたいだけの人が多く、その状況を解決したり、抜け出す方法を考えることをせずに軽々しく口にします。

様々な悪影響
確かに誰しも許容量を超えた状況下に陥ることはあり、物理的な時間が解決しない限りそこから抜け出すことが難しい状況も時にはありますが、私の知る限り、成功者やリーダーと言われる方々は決して「いっぱいいっぱい」という言葉や、それに近い表現をすることがなく、むしろその状況を楽しんでいるようにも見受けられます。私自身も忙しくなればなるほど、アドレナリンが分泌してテンションが上がり楽しくなってきます。もちろん人それぞれ目標や状況によって異なりますが、「いっぱいいっぱい」という言葉を発する人は、周囲に認められていないケースが多く(これは会社や上司にも問題がある)、またその人自身の問題としては心に余裕が無い場合が多いため、自身の感情でさえコントロールすることができずに人間関係にも影響がでてきてしまい、仕事上においては成果があがりづらい状況であるとも言われています。

いっぱいいっぱいを楽しむ
そこで、口癖のようにいっぱいいっぱいと言う人の状況はどんな時か?を考えると、行わなくてはならないことが多くある状況で、逆を返せば、「出来ない人には頼まない」と言われる通り、期待されているからこそ、または出来るだろうという認識があるからこそ、その人に集中しており、その人の魅力の現れだという見方もできます。ものは考えようという例え通り、その状況をポジティブに捉え、「いっぱいいっぱいな状況は期待されている証」と考えることにより、その期待に応えることの喜びや、それによって成果が上がる嬉しさが結びついていけば、きっといっぱいいっぱいを楽しむことができると思います。その為には、企業では経営者(上司)がその人々に感謝する気持ちや、それを作りだす環境整備をしなくてはなりませんので、ぜひ心当たりのある社長の皆様は是非「いっぱいいっぱいを楽しむ方法」を教えてあげてください。